キーワードは文化的景観



 富士山は、春、夏、秋、冬の四季を通じて美しい景観と変化に富んだ豊かな自然を有するわが国最高峰(最高点は剣ヶ峰の3776m)の円錐状の成層火山(strato volcano)(注1)で、山岳、湖沼、森林、海岸、島などからなる富士箱根伊豆国立公園(昭和11年2月1日指定 面積121,850ha )のシンボルです。

 富士山は、白山や立山などと共に古くからわが国を代表する名山として、広く国民に親しまれ、わが国の誇りの一つでもあり、日本列島のランドマークでもあります。

 また、富士山には、寛永年間に始められたといわれる富士山そのものを信仰の対象とする富士講と深く関わる白衣、金剛杖、腰に鈴の道者姿が白一筋に埋める登拝の道も残され、浅間大神が鎮座する神の山、或は、霊峰富士として数多くの庶民に崇拝されてきました。冨士講は、関八州を中心として、信濃、越後、奥羽、時には、長門の方面まで分布していたといわれています。

 田子の浦ゆ うち出でて見みれば 真白ましろにぞ 富士の高嶺に 雪は降りける (山部赤人 万葉集より)

 古くは、万葉集、そして、新古今和歌集、続日本紀、竹取物語、更級日記、江戸後期には、浮世絵師、葛飾北斎の「富嶽三十六景」、小説家、太宰治の「富嶽百景」などの作品のモチーフや題材にもなり、遠方より望む秀麗な山岳景観に込められた歴史的価値、文化的価値、それに、芸術価値もきわめて高いと言え、富士山は、わが国の文化財保護法でも、昭和27年(1952年)に国の特別名勝に指定されています。

 それ故に、富士山は、わが国を代表する観光資源の一つとして鑑賞価値も高く、(財)日本交通公社が全国の約8000の自然資源や人文資源などの観光資源を客観的データと専門家の判断により総合評価したランクでも、摩周湖(北海道)、十和田湖、白神山地のブナ原生林(青森県・秋田県)、尾瀬ヶ原(福島県・群馬県・新潟県)、東照宮(栃木県)、黒部峡谷(富山県)、穂高連峰(長野県)、皇大神宮、式年遷宮(三重県)、延暦寺(滋賀県)、修学院離宮庭園、桂離宮庭園(京都府)、姫路城(兵庫県)、法隆寺、東大寺(奈良県)、高野山(和歌山県)、出雲大社(島根県)、厳島神社、広島平和記念資料館(広島県)、秋芳洞・秋吉台(山口県)、阿蘇山と外輪山(熊本県)、屋久島、屋久杉の原始林(鹿児島県)、西表島(沖縄県)などと共に、特A級(わが国を代表する資源で、かつ世界にも誇示しうるもの。わが国のイメージ構成の基調となりうるもの。特A級として評価されているものは37ある)として評価されています。

 富士山は、私たちに、近くは、富士五湖や箱根から、遠くは、新幹線の車窓から、或は、飛行機の機中から、或は、新宿副都心などの東京のビルの谷間からその雄姿と景観を楽しませてくれ、明日への勇気と希望など感銘を与えてくれました。また、古くは30年近い前になりますが、新入社員入社前研修で滞在した、富士のさと「国立中央青年の家」(〒412-0006 御殿場市中畑2092-5 TEL:0550-89-2020)から毎日見た富士山の雄姿と景観、「国立中央青年の家」の「希望の歌」も歳月が経った今も深く印象に残っています。


 希望の歌 (作詞:足立 浩 作曲:音成彦始郎)

  青い空 雲もなく そびゆる 富士は
  若人の希望のしるし 仰ぎみて 生きるよろこび
  しみじみと ふかまるよ ここ 青年の家

  風かおる さわやかに みどりの髪は
  若人の誇りのしるし なびかせて 語ればいとど
  友情の ひろがるよ ここ 青年の家

  霧ながれ 雲はしる 箱根の山は
  若人の つよさのしるし のぞみ見て 生きる力の
  たくましく みなぎるよ ここ 青年の家


 私たちは、その恩返しとして、わが国の誇れる富士山をユネスコ世界遺産(出来ることなら日本では最初の複合遺産(注2)にすることを内外にアピールしていくことを当シンクタンクの21世紀プロジェクトの第一弾と位置づけ、富士山のユネスコ世界遺産化を、あらゆる機会をとらえ、アピールしてまいりたいと考えております。 

 世界遺産は人類共通の財産(our common heritage)という考え方がありますが、身近なものやかつて訪れたことがあるものについては親近感がわくものの、そうでないものについてはピンとこないというのが実感かもしれません。このことは日本にある世界遺産についても同様ですが、富士山は世界遺産ではなくても、また、富士山の近隣に住んでいなくても、富士山はわたしたち日本人共通の財産であると認識している人は数多いと思います。

 富士山がユネスコの世界遺産になる為には、単に、有名であるということではなく、その顕著な普遍的価値(outstanding universal value)、すなわち、その真正性、或は、完全性、ユネスコ世界遺産の登録基準への適合性、そして、他の類似物件との比較においての優位性などの正当性を証明しなければなりません。

 そして、世界遺産としての価値を将来にわたって継承していく為の保護・管理措置が講じられていることが必要です。

 これらのユネスコ世界遺産への登録要件を満たすことが出来るならば、日本政府は、文化審議会(旧文化財保護審議会)の審議等を経て、日本政府の推薦物件として、所定の書類をユネスコ世界遺産センターに提出する運びとなります。

 2000年11月に開催された文化財保護審議会世界遺産条約特別委員会(座長 坪井清足元興寺文化財研究所所長をはじめ、金関恕ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所長、平山郁夫前東京芸術大学学長など有識者10人の委員で構成)で、今後、わが国が、5〜10年以内に世界遺産に登録予定の推薦候補物件を記載した「暫定リスト」<世界遺産に未だ登録されていないのは、「古都鎌倉の寺院・神社」、「彦根城」の2物件>への追加対象として、「平泉の文化遺産」、「紀伊山地の霊場と参詣道」、「石見銀山遺跡」の3物件が選定されました。

 また、同委員会は、「今後の調査研究や保護措置などの状況によって、将来的に候補物件を追加することを検討することが必要と考えられるとし、例えば、富士山は古来より霊峰富士として聞こえ、富士信仰が伝えられると共に、遠方より望む秀麗な姿が多くの芸術作品の主題となるなど、日本人の信仰や美意識などと深く関連しており、また、今日に至るまで人々に畏敬され、感銘を与え続けてきた日本を代表する名山であり、顕著な価値を有する文化的景観として評価することができると考えられる。富士山のこのような面については、今後、多角的、総合的な調査研究の一層の深化とともに、その価値を守るための国民の理解と協力が高まることを期待し、できるだけ早期に世界遺産に推薦できるよう強く希望する」との見解を示しています。

 富士山をユネスコ世界遺産に登録する為の手順としては、まず、この「暫定リスト」にノミネートされることが必要です。すなわち、日本政府が、富士山はユネスコ世界遺産に登録することがふさわしいということを認知し政府推薦することが前提になります。


 それでは、「ユネスコ世界遺産とは何なのか?」について、私共の世界遺産観を述べてみたいと思います。また、富士山をユネスコ世界遺産にしていくための視点、なかでも、その顕著な普遍的価値についての証明が必要です。

 この点については、私どもは、富士山が有する独特の景観(ランドスケープ)と、その精神的価値に着目したいと思います。

 富士山の世界遺産化運動については、1992年にわが国がユネスコの世界遺産条約を批准した頃に、地元の熱心な市民や自然保護団体の方々を中心に「富士山を世界遺産とする連絡協議会」(最終的に、静岡県側14団体、山梨県側8団体 合計22団体)を組成、全国的な246万人の署名を得て、1994年には「富士山の世界遺産リストへの登録に関する請願」として国会請願の段階にまで達しましたが、1995年に開催された「富士山国際フォーラム」で、ユネスコ世界遺産センターの関係者から「富士山の世界遺産化については環境保全の対策に問題がある」との指摘もあり、結果的に、富士山を世界遺産にする旨の政府推薦はなされなかった経緯があります。

 富士山を取り巻く環境は、地域開発が進むと同時にゴミやし尿などによる環境汚染、植生維持の困難、悪質なオフロード車やオフロードバイクの車道外への乗り入れなどの問題が深刻化しています。現場を一度見れば、果たして世界遺産として恒久的に保護管理していける体制にあるのかといった疑問が残るのも事実です。こうした事実認識から、環境省など国の機関、そして、静岡県、山梨県の関係自治体も富士山を取り巻く環境の保全化に向けて、前向きに取組んでいます。

 なかでも、1998年に山梨県静岡県が共同で制定した「富士山憲章」は、私たちが守るべき行動規範で、大変わかりやすく、他の世界遺産地などでも通用するモラルや心構えが定められています。しかしながら、いくら立派な法律や条例、それに、モラル・コードがあっても、一部の心無い人達の為に、環境が大きく損なわれてはなりません。

 21世紀の日本にとって、また、日本人にとって、富士山が抱える課題や困難を克服していくことのプロセスは、わが国の誇れる国土づくり、そして、日本人の意識や心の改革にもつながることだと思います。21世紀は「環境の世紀」ともいわれますが、富士山は、私達に、これらの問題を解決していく為の課題を投げかけているのかもしれません。

 日本、そして、日本人の精神性を知る富士山は、過去から現在、そして、未来へと私ども人類、そして、人間の活動を見守り続ける地球と人類の歴史の生き証人でもあります。活きた火山でもある富士山は、マグマの活動と関係があるとされる「低周波地震」が多発しており、1707年(宝永4年)以来の300年振りの噴火の危険さえもささやかれており、見方によっては、富士山が私たち人間の所業に対して怒りを内発している様にも見えます。

 ユネスコ世界遺産は、現在、世界の各地に812物件あります。このうち、わが国には、13物件(自然遺産が3物件、文化遺産が10物件)あります。世界遺産は人類共通の財産であり、私たち人類が守り未来に継承していかなければなりません。しかしながら、それぞれの世界遺産と人との関わりは、それぞれの人によって、感じ方や温度差があるのも事実です。

 富士山と人との関わり、これも多様ですが、日本人の一人として外国人と接する場合においても、日本人の美意識として誇れるものの身近な存在の一つであり、内外を問わず、富士山、Mt.Fuji、Fujisan、Fujiyamaの愛好者が多いのにも、大変、驚かされます。NHK衛星放送(BS2)が2000-2001年に実施した「21世紀に残したい日本の風景」の全国ランキングでも、堂々と1位にランクされました。

 富士山が抱える課題や困難を克服し、名実共に内外に誇れる地球遺産にしていく道、これこそが、われわれ日本人が真の地球市民になれる道筋であるかもしれません。


 富士山のユネスコ世界遺産化への道、それは、第一に、世界遺産の登録範囲を具体的にどの様にするのか、核心地域(コア・エリア)と緩衝地帯(バッファー・ゾーン)を明確にし合意形成を図っていくことです。関係市町村も、山梨県側は、富士吉田市、西桂町、忍野村、山中湖村、河口湖町、勝山村、足和田村、鳴沢村、上九一色村、下部町、静岡県側は、富士宮市、富士市、御殿場市、裾野市、小山町の5市4町6村と広範にわたります。

 南麓の富士山本宮浅間神社、北麓の北口本宮富士浅間神社、それに、登拝道、また、地学的にも大変興味深い富士五湖(河口湖、山中湖、本栖湖、精進湖。西湖)、それに、田貫湖をはじめ、溶岩流が残した三ッ池穴、富岳風穴、鳴沢氷穴など100余りの青木ヶ原溶岩洞窟、富士山原始林(青木ヶ原)、小田貫湿原、白糸の滝などの山麓地域と民有林や自衛隊の北富士演習場(山梨県富士吉田市、南都留郡山中湖村)や東富士演習場(静岡県御殿場市、裾野市、小山町)がある裾野の範囲が課題になると思います。

 2004年に文化保護法が一部改正され、文化財の種類に、新たに「重要文化的景観」が加わりました。今後、わが国を代表する「重要文化的景観」が全国的に指定されていきます。当然のことながら富士山に係る「重要文化的景観」も指定されると思いますが、この指定区域の範囲を決め、手続きを行う上のプロセス、なかでも、申出を行う自治体による

(1)文化的景観保存計画の策定
(2)文化的景観保存条例の制定
(3)申出についての所有者への同意確認
などの作業がきわめて重要です。

 第二は、遠くから見ても近くから見ても、わが国の誇れる特別名勝であり、また、世界遺産にふさわしい自然の美しさを誰もが感じられる自然環境と富士山に生息する動植物など生態系の回復です。例えば、30kuにも及ぶ針葉樹と広葉樹が混合した自然林、青木ヶ原の樹海、亜熱帯針葉樹林帯のコメツガ、シラビソ林、森林限界の矮生のカラマツ、御中道付近の高山植物帯等の特徴のある植生です。

 第三は、本来、富士山が有していた聖山への回帰です。富士山には、毎年約25万人の登山者、約3,000万人の観光入込客があります。観光関連業者との様々な軋轢が生じるかもしれませんが、カナダのカナディアン・ロッキー山脈の国立公園の様に利用目的別のパスポート制の導入を図るなど、まずは、静岡県側の富士宮口、御殿場口、須走口、山梨県側の吉田口、河口湖口などの登山口での入山規制を設けることだと思います。これは、有料制であっても良いと思います。

 また、ゴミの不法投棄については、厳しい罰則規定を設けるなど聖域保全の為の環境条例の制定が急がれます。それに、民間NGOを活用するなどレンジャー(公園巡回管理人)の数を増やし環境保護等の監視を強化することだと思います。

 人為的に富士山本来の美しさが損なわれているとしたら、環境保全対策などその阻害要因の問題解決を図っていかなければなりません。本来、顕著な普遍的価値を有する「人間と自然との共同作品」である文化的景観の概念が当てはまるのが本来の富士山の姿であったはずですから……。

 文化的景観とは、人間と自然の共同作品で、人間と自然環境との相互作用の様々な表現を意味し、自然的環境との共生のもとに継続する内外の社会的、経済的及び文化的な力の影響を受けつつ時代を超えて発展した人間社会と定住の例証であり、

  1)人間によって設計され意志的に創り出された庭園、公園などの景観
  2)農林水産業などの産業と関連した景観など有機的に進化してきた棚田などの景観
  3)信仰や宗教、文学、芸術活動などと関連する聖山などの景観

の3つのカテゴリーに分類することができます。

 文化的景観の概念は、1992年に世界遺産条約履行の為の作業指針(Operational Guidelines)に新たに加えられたもので、わが国の文化財の範疇では、庭園、橋梁、渓谷、海浜、山岳などの名勝がこれに近い範疇でしたが、2004年に文化保護法が一部改正され、文化財の種類に、新たに「重要文化的景観」が加わりました。

 富士山の場合、第3カテゴリーの信仰や宗教、文学、芸術活動などと関連する景観に該当すると思いますが、、昔日の景観ではなく、具体的に現在の風物景観を写真や絵におさめてみる必要があるように思います。

 かつては、富士山に登ると、山麓から山頂にかけての植物相の変化やここに生息する鳥類などの変化も観察ことが出来たはずですから‥‥。中途半端な山頂と五合目のバイオ・トイレにしろ、自動販売機にしても富士山のランドスケープとはマッチしません。人工の造形物を造るのであれば、環境省による富士山ビジター・センターの様な施設を山頂の近くにも設けて欲しいと思います。

 畏敬すべき山ではあっても恥ずべき山であってはなりません。


 富士山をユネスコ世界遺産にする為には、一重に、富士山を取り巻く環境を大事にする私たち日本人一人一人のモラルとマナーにかかっている様に思います。資質の高い山ですから、きっと実現できるに違いありません。

 毎日新聞がテレビで、「富士山が世界遺産になれなかったのは………というキャンペーンを行っていましたが、果たしてどうでしょうか。富士山の名誉回復の為にも、わが国が内外に誇れる数少ない財産の一つである富士山をユネスコの世界遺産にしようではありませんか。富士山の世界遺産化は、地元の山梨県と静岡県だけが考える課題ではなく、全国民的な議論に高めていくべき課題である様に思います。

 2001年12月にフィンランドのヘルシンキで開催さた第25回世界遺産委員会では、ドラマティックな山岳景観を誇る世界的にも有名なドイツ、オーストリア、フランス、イタリア、スロヴェニア、スイスの6か国にまたがるアルプス山脈のうちスイスのユングフラウ、アレッチ、ビエッチホルンが自然遺産として世界遺産に登録されました。

 まずは、スイス側からということになりましたが、世界遺産登録運動の開始から実に20年の歳月がかかったと言われています。


 富士山の環境保全の為に山梨県と静岡県の一体行政が望ましいのであれば両県の合併、若しくは、「富士山州」の様な道州制への移行も視野に入れるべきだと思います。既成概念から脱却し、多角的、そして、総合的に富士山を取り巻く環境を総点検し、あるべき姿へと回復、そして、再生させていかなければなりません。富士山の存在とはそんなに大きなものなのです。

 鑑賞上、景観上、学術上、或は、歴史上、芸術上、そして、保全上などあらゆる視点から富士山を見つめ直し、或は、多角的、或は、多面的な富士山学を通じて、その顕著な普遍的価値や重要性を英知を結集し証明していくことが求められています。

                                         <文責 古田陽久


(注1)
成層火山(コニーデ)とは、溶岩、火山灰、火山礫が互層をなして形成された火山。
代表的なものとしては、キリマンジャロ山(タンザニア)、ベスビオ山(イタリア)、レーニア山(アメリカ)、マヨン山(フィリピン)などがあげられる。わが国では、富士山をはじめ、鳥海山、磐梯山、岩木山、桜島など。

(注2)
自然遺産と文化遺産の両方の登録基準を満たす複合遺産は、世界遺産条約の本旨である自然と文化との結びつきを代表するもので、現在、下記の24物件がユネスコの世界遺産に登録されています
ギョレメ国立公園とカッパドキア、ヒエラポリス・パムッカレ(トルコ)、泰山、黄山、峨眉山と楽山大仏、武夷山(中国)、カカドゥ国立公園、ウルル・カタジュタ国立公園、ウィランドラ湖群地方、タスマニア森林地帯(オーストラリア)、トンガリロ国立公園(ニュージーランド)、アトス山、メテオラ(ギリシャ)、セント・キルダ(イギリス)、ピレネー地方ーペルデュー山(フランス・スペイン)、イビサの生物多様性と文化(スペイン)、文化的・歴史的・自然環境をとどめるオフリッド地域(マケドニア)、ラップランドの貴重な自然ーサーメ文化(スウェーデン)、タッシリ・ナジェール(アルジェリア)、バンディアガラの絶壁(ドゴン人の集落)(マリ)、オカシュランバ・ドラケンスバーグ公園(南アフリカ)、ティカル国立公園(グアテマラ)、マチュ・ピチュの歴史保護区、リオ・アビセオ国立公園(ペルー)



 「
富士山をユネスコ世界遺に!」について、当シンクタンクの会員の皆様をはじめ広く英知を募りたいと思いますので、ご忌憚のないご意見をお寄せ下さい。


 数多く頂いたご意見のなかで、ユネスコ世界遺産に登録されている物件のなかで、文化的景観や複合遺産についての関心が大変高いことがわかりました。これらを踏まえて、下記の3冊を出版しています。

 「世界遺産ガイド −文化遺産編ーW文化的景観」(シンクタンクせとうち総合研究機構 発行)
 「世界遺産ガイド −名勝・景勝地編ー(      同上      )
 「世界遺産ガイド −複合遺産編ー(      同上      )

 また、世界遺産条約の趣旨、世界遺産にしていく為の登録要件等の基礎知識については、下記の文献をご参照にして下さい。

 「世界遺産ガイド −世界遺産条約編−」(シンクタンクせとうち総合研究機構 発行)
 「世界遺産ガイド −国立公園編−」(      同上      )
 「世界遺産ガイド −危機遺産編−」 (      同上      ) 
 「世界遺産ガイド −世界遺産の基礎知識」 (      同上      ) 
 「世界遺産Q&A −世界遺産の基礎知識−2001改訂版」 (      同上      ) 

 「世界遺産Q&A −世界遺産化への道しるべ−」 (      同上      ) 
 「世界遺産キーワード事典」 (      同上      )
 「世界遺産事典 −788全物件プロフィール−2005改訂版 」 (      同上      )

 「世界遺産マップス −地図で見るユネスコの世界遺産2003改訂版」 (      同上      ) 
 「世界遺産フォトス −写真で見るユネスコの世界遺産−」 (      同上      ) 
 「世界遺産フォトス −第2集 多様な世界遺産−」 (      同上      )

 「世界遺産データ・ブック −2006年版−」 (      同上      ) 
 「世界遺産ガイド −日本編−2006改訂版」 (      同上      ) 
 「世界遺産ガイド −日本編−2.保存と活用」 (      同上      ) 
 「世界遺産学入門 −もっと知りたい世界遺産−」 (      同上      ) 
 「世界遺産入門 −過去から未来へのメッセージ−」 (      同上      )

 また、富士山のほかにも日本には、内外に誇れるすばらしい自然環境や文化財が数多くあります。当シンクタンクでは、これらを地域別・都道府県別・項目別に整理してみましたので、これらもご参考にして下さい。

 「誇れる郷土ガイド −東日本編−(シンクタンクせとうち総合研究機構 発行)
 「誇れる郷土ガイド −西日本編−(      同上      )
 「環日本海エリア・ガイド
(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −北海道・東北編−(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −関東編−(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −中部編−」(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −近畿編−
(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −中国・四国編−」(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −九州・沖縄編−」(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −全国47都道府県の観光データ編−」(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −全国47都道府県の誇れる景観編−」(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −口承・無形遺産編−
(      同上      )
 「誇れる郷土ガイド −全国の世界遺産登録運動の動き−(      同上      )
 「誇れる郷土データ・ブック −全国47都道府県の概要−2004改訂版」(      同上      )


 シンクタンクせとうち総合研究機構 事務局 sri@orange.ocn.ne.jp


本エッセイの改訂記録

2005年10月28日 第1次改訂
2004年9月15日 第1次改訂




※古田陽久が、FM富士の「ON THE FREEWAY」という番組(2001年8月19日 日曜日 16:00〜16:55放送)にゲスト出演しました。







河口湖大石からの夏の富士 (C)(社)山梨県観光連盟






富士山は、標高3776m、山頂に直径約800m、深さ200mの噴火口をもち、東西約35km、南北約38kmにわたり美しい裾野を広げている。








世界遺産化へのチェック・ポイント
Identification of the Property
□Country (and State Party if different)
State, Province or Region
Name of Property
Exact location on map and indication of geographical co-ordinates to the nearest second
Maps and/or plans showing boundary of area proposed for inscription and of any buffer zone
Area of site proposed for inscription (ha.) and proposed buffer zone (ha.) if any
Justification for Inscription
Statement of significance
Possible comparative analysis (including state of conservation of similar sites)
Authenticity / Integrity
Criteria under which inscription is proposed (and justification for inscription under these criteria)
Description
Description of Property
History and Development
Form and date of most recent records of site
Present state of conservation
Policies and programmes related to the presentation and promotion of the property
Management
Ownership
Legal status
Protective measures and means of implementing them
Agency / agencies with management authority
Level at which management is exercised (e.g., on site, regionally) and name and address of responsible person for contact purposes
Agreed plans related to property (e.g., regional, local plan, conservation plan, tourism development plan)
Sources and levels of finance
Sources of expertise and training in conservation and management techniques
Visitor facilities and statistics
Site management plan and statement of objectives (copy to be annexed)
taffing levels (professional, technical, maintenance)
Factors Affecting the Site
Development Pressures (e.g., encroachment, adaption, agriculture, mining)
Environmental Pressures (e.g., pollution, climate change)
Natural disasters and preparedness (earthquakes, floods, fires, etc.)
Visitor / tourism pressures
Number of inhabitants within site, buffer zone
Other
Monitoring
Key indicators for measuring state of conservation
Administrative arrangements for monitoring property
Results of previous reporting exercises
Documentation
Photographs, slides and, where available, film / video
Copies of site management plans and extracts of other plans relevant to the site
Bibliography
Address where inventory, records and archives are held





ご参考
富士山が世界自然遺産に登録されなかったのはゴミの問題があったからだと耳にしたのですが、本当のところを教えて下さい。 (2002年2月20日)

世界自然遺産に登録されるための条件は、

(1) その自然が、「顕著で普遍的な価値」、つまり日本人のみならず、人類全体にとっても大変貴重な価値を有していること。
(2) このような価値が将来にわたって損なわれないように大切に守られていること。
 があげられます。

 富士山が持っている価値を後世に恥じない形で残していくことは私たちの課題であり、今までにも多くの人たちによる様々な努力がなされています。しかし、現在の富士山には、登山者が捨てるゴミの問題のみならず、特定の場所や季節に利用が集中しすぎるという過剰利用の問題や、高くて寒い山ゆえのトイレのし尿処理の難しさなど、まだまだ取り組むべき問題が多く残されています。

 世界自然遺産としての登録の可否は、世界遺産委員会で判断されますが、非常に厳しい審査が行われます。毎年、世界自然遺産として登録するために、いろいろな国から推薦が行われていますが、実際に登録される数は少ないのが現状です。なお、富士山に関しては、これまで推薦をしたことはなく、登録されなかったという事実はありません。

 日本として自信を持って富士山を推薦し、厳しい審査をパスするためには、これまで以上に国や県・市町村、そして地元の住民のみなさんや登山者の方々を含めた多くの人たちの理解と協力が大切です。




出所 首相官邸











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